おはようございます。
先日、あるEC事業者から
こんな相談を受けました。
「レビューは結構もらえるんです。
星4つ以上も多いんですけど…
なぜかリピート率が上がらないんです」
彼の扱う商品は、
品質にこだわった健康食品。
梱包も丁寧で、
配送も早い。
でも、なぜか
2回目の購入に繋がらない…
実は、こういう悩みを持つ経営者、
とても多いんですよね。
良い商品を作っているはずなのに
売上が伸びない。
品質には自信があるのに
リピーターが増えない。
そんな時、多くの経営者は
「もっと良い商品を」
「もっと安く」
と考えてしまいがち。
でも、ちょっと待ってください。
本当の答えは、
もっと身近なところにあるかもしれません。
お客さんの声、ちゃんと聞いてますか?
答えは、お客さんが持っています。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、
これが意外とできていない。
「いやいや、うちはアンケートも取ってるし、
お客様の声も聞いてますよ」
そう思った方も多いでしょう。
確かに、アンケートは
オーソドックスな方法です。
でも、そのアンケート結果、
本当に活用できていますか?
特に自由記述欄…
「貴重な意見が書かれているはずなのに、
分析が難しくて手つかずになっている」
こんな企業、実はとても多いんです。
せっかく集めたお客様の声が、
膨大なテキストデータとして
眠ったままになっている。
読もうとしても、
何百件もの意見を一つ一つ見ていくのは
時間がかかりすぎる。
かといって、ざっと眺めるだけでは
本当に重要な声を見逃してしまう…
もったいないですよね。
AIが変える「聴く力」の次元
ここで面白い事例を
ご紹介したいと思います。
店舗向けのAIツールを導入した
ある企業の話なんですが、
11店舗分の口コミ分析に
2時間もかけていたそうです。
一つ一つの口コミを
手作業でチェックして、
改善点を探していた。
それがAIツールを導入したら…
なんと数分で分析完了。
しかも、
「良い点悪い点を的確に出してくれる」
と言うんです。
人間が2時間かけて見つけられなかった
改善ポイントまで発見してくれる。
これ、すごくないですか?
大手企業も動き出した「AI口コミ分析」
実は、大手企業も
続々とAI分析を始めています。
ある大手化粧品メーカーは、
SNS上の口コミをAIで分析して、
新製品開発に活かしました。
顧客が求める成分や特徴を
AIが特定してくれたんです。
その結果…
発売直後から高評価。
売上も大幅に増加したそうです。
面白いのは、
人間では気づきにくいパターンも
AIが見つけてくれること。
例えば、化粧品の口コミから
「朝は良いが夕方に崩れる」
というパターンを発見したり。
こういう具体的な改善ポイントが
見えてくるんですね。
なぜAIだと「本音」が見えるのか
ここで重要なポイントがあります。
アンケートの自由記述欄と
ネット上の口コミ。
どちらに本音が出やすいと思いますか?
多くの場合、口コミの方が
率直な意見が書かれています。
アンケートだと、
どうしても遠慮が入ったり、
面倒で簡潔に済ませたり…
でも、口コミサイトやSNSでは、
他の人に向けて書くので
より具体的で本音が出やすい。
「味は良かったけど、
量が少なくて物足りない。
特に男性には」
こんな具体的な意見、
アンケートではなかなか出てきません。
そして、AIの強みは
こういった大量の口コミから
パターンを見つけ出せること。
100件、1000件の口コミから
「14時〜15時の提供時間が遅い」
という共通パターンを発見したり。
人間だと個別のクレームとして
バラバラに見ていたものが、
実は特定の時間帯の問題だった…
こんな発見ができるんです。
今すぐできる「小さな一歩」
「でも、AI分析なんて
うちには難しそう…」
そう思った方も
いるかもしれません。
大丈夫です。
実は、もっと簡単に
始められる方法があります。
まず、自社の口コミを
30件くらいExcelに集めてみてください。
Google Mapの口コミでも、
食べログの口コミでも構いません。
そして、無料で使える
ClaudeやGeminiといったAIに
こう聞いてみるんです。
「これらの口コミから、
共通する要望を3つ教えて」
たったこれだけ。
でも、返ってくる答えは
きっとあなたを驚かせるはずです。
人間が30件読んで
なんとなく傾向を掴むところを、
AIなら数秒で明確なパターンとして
提示してくれる。
しかも、自分では気づかなかった
共通点まで指摘してくれる。
完璧じゃなくていい、始めることが大切
もちろん、AIも完璧ではありません。
時には的外れな分析をすることもあるし、
微妙なニュアンスを
読み取れないこともある。
でも、それでいいんです。
大切なのは、
今まで活用できていなかった
「顧客の声」に耳を傾け始めること。
月1回、30分でいい。
口コミを集めて、
AIに分析してもらって、
現場スタッフと共有する。
これだけでも、
きっと新しい発見があるはずです。
顧客の声は、既にそこにある。
変わったのは、
それを「聴く技術」です。
AIは魔法の道具ではありません。
でも、埋もれていた声を
「使える情報」に変換してくれる
強力なパートナーになってくれます。
あなたは顧客の本音を
本当に聞けていますか?
今日も素敵な1日を。